神前で模擬的に農作業を演じて豊作を祈る「田遊び」神事。この芸能中に「そんぶり(水音のザブザブ)」という文言が繰り返されることから「ゾンベラ祭」と呼ばれるようになったと伝えられています。語源の手がかりとして、歌舞伎「寿式三番叟」、義太夫「三番叟」の中に「ぞんぶりぞんぶり」という繰り返しがあります。また「農之次第」の詞章とそっくりな文言があり、このことから、「ぞんぶり」は京の都で演じられていた浄瑠璃や能や狂言の中の「ぞんぶり」という文言が田遊びの詞章として「農之次第」に書き写されたと考えられます。歌舞伎「鳴神」の中にもその根拠となる場面があります。