息長帶比賣命 菅原大神 表筒男命 中筒男命 底筒男命
金沢市佐奇森町ホ113番地
『延喜式神名帳』に記載する石川郡十座の一社である「佐奇神社」とは当社に比定される。
社記によると、神功皇后(息長帯比売命)が越前国気比の浦より船出して筑紫国に赴く際に、佐奇森に船を寄せて遊覧された事跡を慕い、旧跡に小祠を建立し斎き奉った天平4年(732)を創建とする。『三州地理志稿』にも「在鷺森村、今称鷺森社、天平四年始焉、祀神功皇后」と記載されている。
なお、鎮座地佐奇森の地名は、中古の辺境防備のための防人(さきもり)に由来するとの説があり、『(越登賀)三州志』の「来因概覧」には「石川郡鷺森村は防人戍辺の地の遺名成べし」と記載する。また、犀川の名称は当社名に由来すると言われ、『加賀国式内等旧社記』に「佐奇神社、式内一座、大野庄鷺森村鎮座、祭神息長帯姫神、佐奇川之河端也、河名或為犀川」と記載されている。
明治14年(1881)11月に(旧)郷社に列せられ、同40年(1907)9月には隣接する赤土村の菅原神社と住吉社を合祀した。
本社拝殿は、明治9年(1876)に前田利常夫人の菩提所天徳院にあった第5代藩主綱紀の御靈舎を移築したものである。同拝殿は、18世紀後期建立の霊廟建築として類を見ない貴重な遺構であることが認められ、平成27年(2015)2月に、棟札と共に金沢市の有形文化財に指定された。
鏑木 紀彦
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