菅原道真
金沢市長田1丁目5-3
長田菅原神社は、長和元年創建と傅へられる金沢市内屈指の古社であります。即ち諸国に一国一社の天満宮を造立せられた時、加賀では長田に天神を造営し、本馬所天神と称して宝祚を祈るべき旨が宣下された由でありまして、七堂伽羅みな備わり社地も広大であったといわれております。天正5年上杉謙信の上洛の途上松任城を襲ったとき兵火に罹り、社殿を始め旧記等は悉く焼け失せたと記録されています。社記にも「御勧請御綸旨曁御願状等有之、社頭六十六丁御寄附云云」と載せておりますし、元祿9年の縁起に「文祿の頃假に小祠を造営してより漸く復古せるにて、今社地の向なる高地を天神畠と称え其処に社殿ありしを再興のとき今の所え移せり」とあります。加賀国式内等旧社記にも「本馬所長田神社、長田村鎮座、称二長田天神」と見えていますから古社であることは疑がないことが判ります。明治2年6月金沢城内に鎮斎の東照宮護摩堂を移築して拝殿とし上棟祭を執行しました。
明治6年長田天満宮を長田菅原神社と改称し、村社に列せられ、同39年12月神饌幣帛料供進神社に指定されました。昭和25年菅公1050年大祭を執行し、拝殿は同33年11月3日記念文化財として金沢市より指定され、国の重要文化財に指定申請中であります。
橘 昭男
各神社では神職が外祭等により不在する場合があります。
又、祈祷を受ける場合予約が必要な場合もあります。