応神天皇
白山市福増町425
創立は不詳であるが、石川郡誌社記によれば、永延の始め(980)富樫忠頼が加賀介として治めていた頃、その家臣である布施某が本村に居館し八幡神を邸内に鎮斉したのが本神社の起源であると言う。長享の役(1488)に富樫氏破れ、布施氏もまた亡んでしまった為、村人等は新しく福増村の産土神として崇め今日に及んでいる。古来より武人の崇める神を村人の産土神としていた事は附近に残る田の字名から明らかになる。
東に下馬・土塀の腰・大堀・馬屋、南に石塚、北に門の越などの地名が残っており、武家屋敷があった事が想像される。又、古くには耕作中の田から石斧・弥生式土器などが発掘されており、古代民族の居住の地であった事も考えあわせると、神社の創立もまたはるか昔の事であったと考えられる。
髙畠 正寿(松任金剣宮 宮司)
076-275-0783