応神天皇 神功皇后 天児屋根命
鹿島郡中能登町新庄チ35
当神社の創祀は不詳ですが、社伝によれば、第56代清和天皇の貞観2年(860年)山城国に御勧請せられた石清水八幡宮の御神霊を、天児屋根命を御祖神と仰ぐ藤原氏の後裔、卜部刑部が守護者として当地に勧請奉斎したに始まる。應神天皇は大陸文化を我国に輸入し、日本文化の興隆を計られ、文化の神として、また神功皇后の御子で、母子神の信仰、即ち母が子供を抱きかかえ、はぐくみ育てる慈愛の神として仰がれ、天児屋根命は美言美詞をもって神の御心に叶う「天の声音の命」として言魂を掌る神として、往古より下日郷の惣社八幡宮と称え信仰された。また中世武門の崇敬も厚く、能登国守護職畠山氏より神領を寄附し、社頭の造営、修理も行い、大門前には流鏑馬の神事等もありしが、時世の変遷、代々の兵乱に罹り中絶せられた。天児屋根命(下之神社)は明治40年10月八幡神社に合祀され現在に至る。
岩﨑春美 (久志伊奈太伎比咩神社 宮司)
076-288-2463